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キルク

キルク/でぃくでぃく

Author:キルク/でぃくでぃく
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「三次元なんかに興味あるか、ばーか」宣言
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答えの無い問いは哲学でなし

現代文の時間に読んだ 西研 さんの 考える楽しみ というのを読んで、哲学がとても面白く感じられてきた。

自分が思うに哲学は個性なんだと思う。

その人が今までに得てきた知識や経験を通して物事に関して思う事を書いているわけだし
だから、哲学を読むってのはその人を見るって事にもなるんじゃないかな~と。
あくまで俺みたいな馬鹿の意見なんですがね。

とりあえず、それで他にも色々と読みたくなって近くの本屋に行って早速数冊買ってきました。

題名見たって何の事か分からない物ばっかりだったので、もう全て直感で選びました。
あと有名なニーチェのも1冊だけ買いました。ニーチェの哲学の解説本だったけど……

俺が買ったのは、

ニーチェ どうして同情をしてはいけないのか     著:新崎繁
哲学のモノサシ                      著:西研
<考える>とはどういうことか?            著:井崎正敏


まぁ、まだ読んでないですけどね。


ってかこういうのって本以外にデカいんだな。ページが厚いんじゃなくて本が大きい。
学校に持っていきにくい。。。




―――――――――――――――――――――――――――――





今日は俺も学園祭ってことで小説の方も学園祭。

長いので読み直しやめました。みんなも途中で読む気失せると思う。

あと、糞長いせいで記事書くの何度となく失敗したのは内緒


―――――――――――――――――――――――――――――



「種はドロつかせるな!!それではお好み焼きになるぞ!泡だて器に種がくっつかないようにするまでひたすら溶けぃ!!」

「だまなんて残したらたこ焼き士の恥やで!!俺らの目が黒いうちはそんなもん絶対作らせへんからなっ!!」

「……あの二人、すっかり意気投合してるな………」

放課後、和磨が言っていた通り新城先生によるたこ焼き講座が始まった。

最初、先生は学校の調理室でやるつもりだったらしいが、この時期あそこが空いているはずも無く料理部が使用していた。

先生の必死の説得(というより怒声)もあったが、先に申請して使用許可を貰っている相手に敵うはずも無い。

「お前ら、次を覚悟しておけよ……」

という新城先生の殺気を充分に込めた台詞と共に俺達は調理室を出て行った。

料理部の部員達は半数以上が女子だったせいもあってか、ほとんどが萎縮していた。

料理部……可哀想にな………。文化祭の時は一度寄ってやるから………

ともあれ、行き場を無くした俺たち。そこで先生は自分の家でしようと俺たちを自宅へ連れていった。

新城先生の家の囲いは木で出来ており、家自体も木で出来ている。正に昔の家をそのままワープさせてきたかのような家造りだった。

よく手入れされた松の木が生えている庭を横切り、キッチンへと向かうと先生は奥の倉庫のような所からこのような家にはまるで不釣合いな黒いたこ焼きプレートを引き出してきた。そしてすぐさま和磨も手伝いだし用意を整え今に至る。

「和磨がたこ焼き好きなのは知ってたけど……新城先生もたこ焼き好きなのね…」

少し呆れた顔つきで美弥は二人を見ていた。

あの後帰ってきた時に聞いてみた所、2,3日おきなら参加してもいいと美弥は言っていた。

一応文化祭当日は大丈夫なのか聞いてみるとやはり仕事はあるらしい。しかし、それも午前までで午後は基本的に自由なそうな。

「さっき和磨がプレートがよく手入れされてるとか言ってたな……それにいきなり来たっていうのにたこ焼きの材料は既に揃ってるし」

和磨がたこ焼きをやると言ったのは今日の昼のはずだ。

しかも、先生の家でやるとは一言も言っていないというのに、先生のキッチンにはタコ、天かす、薄力粉といったたこ焼きに必要な物全てがあった。

「もしかして、毎週食べてるとか?」

…強ち間違ってはいないのかもしれない。

いやもしかしたら毎日かも……

「お前らッ!喋るより手を動かせッ!!種の中に唾なんて落としたら承知せんからな!!」

「す、すいません!」

なんかあの先生授業時よりも熱心だな。

まぁ、いつもからあんな熱気で授業されたらこっちの身が持たないけど。

鈴はどうしているかな……

「……………。」

うおっ、なんという真剣な眼差しっ!今の俺がとてもダメな人な気がしてきた!!

「生地が出来たらねかすかんな!その前に出来たら俺らんとこに見せに来いや!?」

「お二方!私の生地はどうでしょうか!?」

そう言って、鈴は二人の所へボウルを持っていく。

新城先生が泡だて器で2回混ぜた後、ゆっくりと泡だて器を持ち上げると生地はサラリと元の形に戻っていった。

「……よし、これくらいなら問題ないだろう!合格だ!!」

「はい!有難うございますコーチ!」

どこの少女漫画だよ。コーチなんて聞いたの随分前に昼にやってた昭和臭のするバレードラマ以来だぞ……

「定!ちゃんとやってんのか!?」

和磨の叱責と共に新城先生の視線もこちらに飛んでくる。

ってか怖ッ!あの二人今にも首根っこ掴んできそうだよ!!

「おい。ちょっと生地貸せ」

そう言いながら新城先生が俺の手元にある生地の入ったボウルを取り上げて、泡だて器で軽く混ぜた後、泡だて器を持ち上げた。

すると、生地は多少ゆっくりながらも泡だて器にくっつくことなくボウルの中に落ちていった。

って今先生の顔が歪んだ!!ヤられる……俺はココで生涯を閉ざすのかッ!?

「まだ混ぜが足らんな……引き続き"しっかりと”混ぜるのだ。」

そう言って俺の手元にボウルを戻した先生は元の場所に戻っていった。

生きてる……よな?………

はぁ……生きてるって幸せ………

………

……



その後の日々が正に地獄だ。

新城先生は平日休日問わず、ただたこ焼き作りが為に練習を行わせた。

文化祭が終われば定期テストもすぐそこだというのにまるで気にしないご様子だ。

和磨は何故か日を増す毎に元気になっていき、鈴は疲れる素振りも見せない。

日毎に疲れを増すのは俺と美弥だけだった。

しかし、それも今日を迎えるためにやってきたことなんだ……

そうだ、きっと俺達がこの文化祭で恥を掻かない為に先生が善意でやってくれてきた事に違いない!!

「俺は午前から2時ぐらいまで屋台受け持つわ。美弥は昼頃に帰ってくんねやんな?そっから2時まで手伝ってくれ。そんでその間、自由行動やった定と鈴が帰ってきたら交代。それでええな?」

文化祭当日。今は何処も準備中だ。あと1時間弱で一般人も入ってくるだろう。

そして、俺達は1階の中庭にあるたこ焼きの屋台のところで打ち合わせをしていた。

「けど、それじゃ和磨くんの負担が大きいんじゃないの?たこ焼きが一番売れるのってお昼でしょ?」

鈴の心配もその通りだ。飲食店が売れるのはそりゃ昼だろう。

確かに午前は人が少ないだろうが、それも11時くらいから急に増えてゆく。

「何言うてんねん!!だからこそ、俺がやるんやないか!そんな忙しい頃合を一番腕のええ俺がサボってどないするんや!」

「よく言った!!ワシが見込んだだけの事はある!少々手伝ってやろう。ワシもそう忙しくはないのでな。」

「流石新城先生。せやけど、焼くのは俺に任してもらうで?」

「そういうと思っておったわ。まぁ、良いだろう……任せたぞ。」

どうやらこの二人はたこ焼きを通して教師と生徒以外の何らかの関係が芽生えつつあるようだ。

しかし、今思えばこの二人を引き合わせるのは今後の俺の快適な生活において大失敗だったようにも思えてきた。

……今更か………

屋台に関しては、まぁ和磨がそう決めたのならいいだろう。

「じゃあ、忙しそうな時間帯になった時に様子見にでもいくぐらいにしておくか」

「うん、そうだね。」

「そこまで心配せんでもええって!」

「いや、一応な」

こいつの場合、商売以外で心配する点が幾つかあるし……

「これより5分後に桐朋学園文化祭を開催します。係りの方は指示された場所に―――」

「もうすぐみたいだね。じゃあ、私行くから。また昼頃戻る。」

「おぉ、お仕事がんばってらっさ~い!」

放送室で向かう美弥を手を振りながら見送る和磨。

『ほんとに夫婦みたいだな……』

と言いそうになったが、そう言うとおそらく美弥の飛び蹴りを食らう事だろう。それぐらいの予想はつく。

「んじゃ、午前は私たちが楽しませてもらうね。和磨くんも頑張ってね!」

「任せときぃな!!」

たこ焼き自体は問題ないだろうが、和磨がこう言っている時はいつも何か事件を起こすんだよな……

始まる文化祭に心躍らせる二人と心痛める一人を他所に時間はそのまま過ぎていった。









………

……



「そういえば、二人で歩くのって久しぶりじゃない?」

「そういやそうだな。和磨と知り合ってからは大概あいつが着いてきたしな」

俺と鈴は小学校からの仲だったので中学校も最初のうちはずっと一緒だった。

対して和磨は中学校からの仲だ。初めの方はかなり馴れ馴れしい奴と思ったがもう慣れた。美弥も同じく中学校で鈴と話しているところに俺を連れた和磨が話に割り込んでいったことから始まる。

「小学校から中学校に上がった時、小学校一緒だった友達は定くん以外皆私立行っちゃうんだもん。ちょっと心細かったなぁ……」

「まぁ、普通半数ぐらいは公立行くもんだよなぁ……あの時は俺も驚いた。」

「今は和磨くんもみぃちゃんも居るからとっても楽しいけど……あっ!あそこ行こうよ!!」

多少感慨に浸っていた鈴がある看板を見つけ指差す。

「お化け屋敷か?なんともお約束な奴だな。」

「この学校のって結構頑張ってるらしいよ。その術は先輩から後輩へと直々に伝授されていくらしいし」

……伝統芸?

看板を見る限り会場は大会議室らしい。

教室二つ分くらいの場所とはいえ、あそこを使えるほどのイベントということは確かにただの生徒だけでのお化け屋敷レベルではないのかもしれない。

「まぁ、俺はいいが……鈴ってこういうの苦手じゃなかったっけ?」

「怖いけど……、こういう時はそれも思い出の一つになるよ。とりあえず、ケラケラが襲ってきたらしゃがめばいいんだよねっ!」

妖怪への対処法を再確認してどうするってんだよ。

そのまま多種類の妖怪対処法をブツブツ言っている鈴を引き連れとりあえずお化け屋敷へと向かった。

………

……



「こういう場所って雰囲気だけで怖いよね~」

入り口のまるで独り身が寄り添うカップルにむける冷ややかな目つきをした生徒を通り、俺達は大会議室の中へと踏み込んだ。

遮光カーテンは締め切られており、手渡された懐中電灯を切ればそこは全くの闇しかない。入り口の生徒に、札を持ち帰って来い。という至極一般的な課題を課せられ、俺達は机や椅子で作られた通路をただ歩いていく。

「そこまで大きな場所ではないし……すぐにでもお化けが出てくるのかな……」

と、思った矢先、曲がり角に設置されていた〝何か〟が突然ガタガタ震えだす。

ライトを当てるとロッカーだった。

しかし、当てるとロッカーは余計に震えだす。

「ダシテクレ~。アケラレナイヨ~」

そのうち中から声が聞こえだした。

古典的な物だとは思うが、出だしとしてはこれぐらいが丁度いいんだろう

「大変!大丈夫ですか!?」

鈴は怖がることなく、ロッカーを開け放つ。

「「えっ……」」

ロッカーの中に居た生徒と俺の声が綺麗にリンクした。

「良かった~。じゃあ私たち御札取りに行かないといけないので、行きますね。具合が悪かったら新館の2Fに保健室がありますから」

「あ、はい……。頑張って……」

そのまま先を行く鈴。自分のどこかに負があったのかと思案する生徒。

「ま、がんばれ。次の奴はおそらく今ので問題ないから。」

そう言って生徒の肩に手を置いた後、俺は鈴の後を追った。

その後、鈴は白い着物を着た女の人に足りないお皿を探してあげたり、血塗れの人を見るなり救急車と大声で叫んだりと、生徒達の労して発明したお化け屋敷の術を難なく突破していく。

そして自分の精一杯を突破され、落ち込む生徒を慰めるのが俺の役目となっていた。

とりあえず、鈴は今後お化け屋敷とかには行かせないようにしよう。

そう固く心に決めた。

………

……



「お化け屋敷怖かったね~」

寧ろ俺としてはお化け役の生徒をとことん追い詰めたこいつが怖かった。

あんなお化け屋敷は初めてだ……。そして次はないことを願いたい。

学園祭も早々にこんなに疲れるとは思っていなかった。

これだと今日一日で俺の気力は完全に無くなりそうだ。

「これより10分後、5F講堂にて演劇部による時代劇が始まります。繰り返します。これより―――」

美弥の声が聞こえてきた。

放送委員としてしっかり仕事をこなしているようだ。

「みぃちゃんの声だ~。ねぇねぇ、じゃあ次は劇見に行こうよ。」

…劇なら座れるし、多少の気力回復にはなるだろう。

そうとなれば急いで席を確保する必要がある。

「よし、じゃあ、急ぐぞ。座る椅子も無いほどに混んでるようだったら、諦めるからな」

「うん!」

………

……



「借金が払えねぇっ!?てめぇ、そりゃどういうこってぇっ!?」

劇も半ば。いかにも貧相な親子の家に金持ちといった風の男とガラの悪い男が乗り込んできていた。名シーンなのか役者の素振りにも力が入っているようにも思える。

「すいやせん、すいやせん。けどこれ以上はほんとに勘弁くだせぇ……」

「あぁっ!?」

「まぁ、待て。……さて、借金が払えない…ならばそうだな。この切餅1つとその娘を交換だ。」

「うちの大切な一人娘を渡すわけには……」

「いいのよ、おとっつぁん。」

「おぎん……」

「どうせ女はいつか嫁ぐ身……でもおとっつぁんには母さんと次郎がいるわ。これでお店がやり直せるなら……」

「むげははは!!!それでは娘は頂いて行くぞーっ!!」

「おぎーんっ!!!」

なんだろう……

ネタとしか思えない…

思わず失笑した。

しかし、気付くと嗚咽が所々で聞こえてくる。

……もしかしてこれで笑ってるの俺だけ?

「ふぇ、ふぇええぇえぇえ~~んっ!!!」

堪らず大泣きしだす子までいた。

その子はすぐ近くに座っているらしい。かなり五月蝿い。

そうとても近くで……まるで隣に座っているような………

あれ、隣?

俺の席は端っこだ。時々カメラマンが横を通るが基本立ち止まっている人は居ない。

ということは……

「ふぇえぇええぇぇぇ~ん。……ひっく…うぐっ……えぐっ……いい話だね……定くん………」

……なんだ………鈴か……………

………

……



「もうお昼だね。ちょっと和磨くんの様子見に行こうよ。」

劇も終わり、大泣きしてまだ目が多少潤んでいる鈴を隣に俺達は和磨の営む屋台へと向かっていた。

「……ねぇ、定くん。なんでこっち見ないの?私なにか悪い事した?」

「そういうわけじゃない。ちょっと劇の間寝てしまってさ。寝違えちゃったんだ……。」

これは嘘。劇は全部見ていた。

ただ目の潤む鈴が妙に可愛く見えた。

だから直視してはいずれ自分の理性が崩れ落ちる気がしたのでなるべく目を合わせないようにしていた。

「えぇ~っ!?あんなにいい劇だったのに!私なんてずっと泣いちゃってたよ……」

ああ知ってる、知ってるさ………劇半ばからずっと泣いていたのを俺は知っている。

「いや、そうは言っても日頃の疲れがたまってたみたいでさ……あ~!もう中庭!!…って……なんだあの行列……」

中庭に続く通路からでもはっきりと分かるぐらいの大行列。

他の店にも客が居るには居るが、それとは比べ物にはならない。

しかも元を辿るにその行列を作っている店は……

「あそこって…わたしたちの………」

そう、我等がタコ焼き屋だ。

何だか嫌な予感が物凄くする。様子見なんてしなけりゃよかった………

「あ、あそこに居るの新城先生じゃないかな?……何やってるんだろう?」

見ると、中庭入り口近くで腕を組みながらただ立っている新城先生を見つける。

そこへカップルなのか随分寄り添っている二人組みが俺たちを通り越して中庭へと近づいていく。

見る限り、男子の方は若干嫌がっているようだが……

「お好み焼きか焼きそばかたこ焼きか……ポップコーン、ワッフルとかもあるな。何食う?」

「お好み焼きーーー!!」

「了解。」

「3枚買って、まず雄ちゃんと私で1枚ずつ。それで残り1枚は半分こね!」

「切って分けるからな。」

「え~!?」

「何を想像してたんだよお前は……」

「えへへ~知りたい?」

「知りたくない」

「ちょっと雄ちゃんノリわるい~!」

そして新城先生の隣を通るとゆっくりと新城先生が口を開いた。

「おい、貴様等…。ワシのところのたこ焼きを食え……」

その声はとても静かで丁度隣を歩いていた男子にしか聞こえないようだった。

「えっ?俺ら今からお好み焼き食べようと―――」

「んんっ!?何か言ったか?……」

「い、いえっ!何でもないです!!」

「雄~。は~や~く~!」

「あ、あのさ。たこ焼きにしないか?…急に食べたくなってさ」

「たこ焼き?混んでるみたいだけど………。あ~、そっか!そういうことか!……うん。じゃあ早く行こう!」

「え?ちょっとそれ多分勘違いだぞ。いや絶対勘違いだぞ」

「いいのいいの。あぁ~、雄ちゃんもやっと私の愛が伝わったのかぁ~」

「ねぇ、絶対勘違いしてるよね?おい、お~い!」

……予感的中………

これじゃ大抵の人はたこ焼き屋へと向かってしまうだろう

「んん?おお、お前らか。お前らもたこ焼きを食べに来たのか。」

「ちょっと和磨くんの様子見にきたんですけど……丁度いいですし、そうするつもりです。」

「そうか……。言っておくが、ただで食おうと思うなよ?」

「俺たちにそんなつもりはありませんよ」

「ならばよい」

期待をしていなかったと言えば嘘になるが流石にあの人の前でそれを相談するのには気が引けた。

仕方なく行列の最後尾に並ぶ。

しかし、和磨の手際は実に良かった。

一人だというのにこの大量の人を減らし、列はどんどん消化される。

まぁ、あの人のお陰で列が絶える事はないのだが……

「へい、何パック食いやす?って……定に鈴っちか。言っとくけど、ただにはせんで?」

「ちゃんと金は払うよ…。2パックでよろしく。」

「へぃさ!」

そう言った和磨はタイミング良く焼けていたのだろう出来立てといったたこ焼きを詰め、鰹節、青海苔を振りかけ爪楊枝を2本刺してパックを輪ゴムでしめる。

手馴れている様子だった。流石といったところか……

「300円な!」

「……はい。それにしても和磨くん。こんなに並んでるのに凄い手際いいねぇ…」

鈴が聞くと和磨は得意げに答えた。

「っへへ。人が増える前にたこ焼きを作って保温プレートに予めおいといたんや。たこ焼きは出来たてが美味いのは当たり前やけど、屋台やとそうもいきにくい。一流の作るたこ焼きはそんな扱いでも充分美味いしな!」

「へぇ~!頭いいね!」

「そういやさ、近くで新城先生見んかった?呼び込みするゆーて、どっか行きよってんけど、その途端人が来るわ来るわ!」

「ああ………あの人ね。居たよ…割と近くで。」

あれを呼び込みと言っていいのかどうかは疑問だけど…

「そうなんか。どんな方法で……って、お客さん待たしたあかんな。後で教えてくれや!入れ替えは2時やかんな!」

「了解~」

「次どこいく?」

そうだ……料理部の所に顔を出しにいってやるって決めてたんだっけ…

「料理部のところ行こうぜ。結構近場だったはずだし」

「いいけど……また何か食べるの?」

いや……昔の罪滅ぼしにな…

「たこ焼き1パックじゃちょっと物足りなくてな。」

そして俺たちはたこ焼き屋を離れ、またも脅しめいた呼び込みを続ける新城先生を通り越して料理部の方へと向かった。

………

……



「よっしゃ~!!遊びまくんで~!」

「あんまり遊んで怪我しないようにね。」

「大丈夫だって。私がちゃんと監視してるから」

「和磨が暴走しすぎないようしっかり監視しておいてくれ」

午後2時。前半後半との交代時間。

私もギリギリだったけど時間までに放送委員の仕事を終えてここからは自由時間を貰った。

委員の何人かがニヤけていたけど…勘違いにも程がある。

そりゃ和磨は男子としては結構仲が良いし、よく一緒に居るけど……

それは友達だからでっ!

そんな感情は全くないわけで……いや全くじゃないけど、でも―――

「おぅい、美弥ちゃ~ん。時間ないねんからはよいこ~や~~」

「う、うん。」

そ、そうだ。

今日は年に一度の文化祭なんだから。

変な視線なんて忘れるぐらいに遊べばいい。よし遊ぼう。

「で、和磨は何か行きたい所とかあるの?」

「おう!あと20分くらいでな。視聴覚室で映画っぽいもんが放映されるねん。それがおもしろそ~でな!早速いくで!!席先取られちゃかなわん!」

「ちょ、いきなり走らないでよ!」

………

……



「これで全ての決着を付けようではないか。我々にはあんまり時間が残されていないのだ。昼休み中になんとか終わりにしないといけない。」

「それだけは私も同意ですが、でも!いつきくんはきっと私を選ぶと言ってくれます!えぅ~……私はそう信じま~~す!!」

「生憎だが、私は彼の自由意志を尊重する気は無い。彼の力は私が頂く。」

視聴覚室で放映されている作品はお世辞にも良いとは言えない物だった。

未来からやって来たというウェイトレスと魔法使いが戦う?作中の説明も進め方も中途半端でよく分からないけど、決して面白いとは言い難い物だった。

「そうはさせませ~ん!そのために…私は未来から……着たのです!……とりゃ~……ほわらぁ~……へりゃ~!」

掛け声と共にウェイトレスらしき女の子の目からいかにも合成な1色のぎざぎざした光線を出した。

悪いとは思うけど……なんで和磨はこれを見たいと言ったのか疑問に思う。

「うおお!!かっけぇ、いけぇみくる~!」

盛り上がってる…

和磨は本当に無邪気に楽しんでいた。

「おー!おー!目からビームだー!目から出たぞー!」

和磨の隣のどう見ても小学生であろう子供と和磨がまるで同じなはしゃぎ方をしている。

……なんだかこっちまで楽しくなってきた。

こういう和磨を見るのは好きだ。

いつもどんな物でもそれで楽しそうに遊ぶ。

それを見ていると私まで面白くなって一緒に遊んでしまう。

それで親や先生に怒られた事は多々ある。

だけど…和磨がまた遊んでいると結局引き込まれる。

本当に……楽しそうな………

「んぁ……どーかしたか?美弥ちゃん」

「べ、別になんでもないよ!!?」

いつの間にか和磨を見ていたらしい。視線に気付いた和磨がこちらを向く。

こんな時ばっかり気が付くんだから…

「おー!おー!どぅあ!すご~!」

「なに!?なんや何が起きた!!」

嬉しい事に隣の子のはしゃぎっぷりに和磨は画面へと視線を戻した。

どうやら物語も終わりに近づいているらしい

和磨になるべく気付かれないようにそっと和磨の顔を見る。

無邪気な、そして子供のような純粋な……

………

……



「おー!またなー!」

「おー!次は一緒にあそぼーなー!」

小さな子供は姉らしき人に連れられ歩いていく

先程の映画でどうやら和磨と隣の子には何らかの関係が芽生えたらしかった。

子供というのはこういう所から友達を作っていくのかな

小さい頃の記憶なんて曖昧なものだから確証付ける事は出来ないけど、自分でそう納得した。

「次はどこ行こうか?」

「祭っつったら射的やろ!ちゃっちゃ行こうや!」

そのまま直ぐに和磨は走り出した。

「……って、ちょっと!そっち射的ないぞ~!!」

………

……



「ここの特賞はPS3だよ~!!この前発売された新作ゲームをプレイするチャンス!」

「PS3よりも今はWiiの時代だろ~!そっちよりこっちの方がいいよ~!」

「うちは商品の取り易さが毎年NO,1なんだぜ~。やって損はさせません!」

射的と言っても3,4店ほど並んでいる。

どれも商売敵みたいで呼び込みに必死のようだった。

しかし、和磨は真っ直ぐに真ん中の店へと向かっていく。

「和磨何か欲しい物でも置いてあったの?」

「あぁ、偶然目に付いてな」

「へぇ……どれどれ?」

店内を見渡すが、和磨が欲しそうな物といえばPS3ぐらいだけど……前に持っていると聞いた気がする。

「っへっへっへ……まぁ、お楽しみやな」

「また何か企んでるんじゃないでしょうね?」

「失敬な!俺がいつ企むっていうような悪い事したっていうねん!!」

「毎日。」

「そこまで言い切られるとちとつらいて………」

「おう、やるかい?一回100円だ。球は6発。試し撃ちとして1発だけ撃ってもいいぜ」

「つまりは合計7発と!これなら出来そうやな!」

「………あったんねぇ……………インチキかよこれは…」

「おいおい、営業妨害はよしてくれよ。恨むなら自分の腕を恨め」

和磨は7発打ち切ったが、景品に当たった物はこれ一つとしてなかった。

「ゲームやと上手く出来るんやけどなぁ~…」

「ゲームと一緒にするんじゃないわよ……」

「もっかい!」

「何回でもいーぜ!ほれ球な!」

「ちょっと…ヤケになったらダメだよ…」

「いいや。あれだけは取らねぇとな……」

「あれって……」

見ると和磨はたった一つの物だけを狙っているようだった。

ここからだとよく見えないけど…そんなに欲しがるような物なのかな………

「当たったぁ!!」

どうやらそれを手に入れたらしい。

「へぇ~良かったね。それで何それ?」

「ほれ、これこれ」

それは何処かのマスコットキャラクターのような可愛い4匹の動物のキーホルダーだった。

「これ、おれらにそっくりやとおもわへん?……この気難しそうなイヌが定で…優しそうなウサギが鈴っち!そんで、しっかりしてそうなネコが美弥ちゃん!」

「それでこのヘラヘラしてる能天気そうなイタチが和磨っと……」

「合ってるけど…もっとマシな言い方あるやろ………」

言われるとなるほど似てなくもなかった。

「つーことで!このネコは美弥ちゃんのもんな!」

そう言って和磨はネコをキーホルダーから取り外し、渡してきた。

「でも、これ和磨が頑張って取ったんだし……」

「そうと決まれば定と鈴っちにもはよ渡さんとな!ちょっと早いけど、もどろか!!」

「え?ちょっと待ってよ!なんでいっつも走るのよ!!」

………

……



「お~い!お二人さ~ん!!」

「お、和磨と美弥帰ってきたか」

「よぉ、イヌ!!」

「……帰ってきて早々それは俺に喧嘩を売っているのか?」

「お帰り~!楽しかった?」

「おう!ええもん取ってきたで!」

「…いい、もの?………」

「射的かなんかでゲーム取ってきたなんて言うんじゃないだろうな?」

「こういう祭に置いてあるゲームなんてほとんど既にもっとるわ!」

「…………」

「あ、みぃちゃんもお帰り!……どうしたの?息切らして…」

「………こ、こいつ………和磨のやつ……射的場から全力疾走でさ………」

「……射的場って…かなり遠くにあった気がするんだが………」

「気にせぇへん。気にせぇへん。そんでな!お前らにお土産や。ほれ!」

「……イヌ………」

「わぁ、可愛いね!これどうしたの?」

「射的で当ててん!このイヌが定で、ウサギが鈴っち!んでこのイタチが―――」



―――――――――――――――――――――――――――――



今日全部書きました。即席です。その時のノリで書いたので全体のバランスぐちゃぐちゃです。

ちなみに途中から美弥視点になってるけどそれは分かるよね?分かってもらわないと定がガチホモになるんで分かってください。


文化祭準備中の間に何かしらのイベント挟みたかったけど、もう考える気ありません。勘弁してください。





続きにてコメ返



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